当方、LINN、naim audio、TANNOYなどの英国ハイエンドを辞めて、小型のフルレンジ や2ウェイを数多く所有し、その音色の違いを楽しんでおります。
フルレンジ はドイツか国産の40〜60年代のアルニコの小口径がほとんどで、試聴の6割はスピーカー１本でモノラル再生しています。
今回出品するスピーカーは旧西ドイツ製のFEHOです。1940年代のアルニコ磁石の8インチ(20センチ)口径、オリジナルキャビネットに納められたもので、キャビネット、ユニット共に状態が良いものです。一般的にこの時代のドイツ製はコーン紙の質が非常に高く、劣化しているものが少ないです。
その出音ですが、はっきり言って60年代以降の量販型のビンテージとは一線を画す深みがあり、一概にビンテージといっても別物です。LEVI'Sのデニムに例えれば501XX(ダブルエックス)と66(ロクロク)モデル程の雰囲気、表情の違いがあるでしょう。
アコースティックな響きのある楽曲では、高音においては、高く、線が細いだけではなく、ギターは胴体の響きがリアルで、ピアノは打楽器的でありながら、1音1音が後を引き、トランペット、サックスの勢いは空気の振動として体感できます。
ベース音も非常に明瞭で曖昧さがありません。
当方、vintagejoinやpowermosfetampさん制作のモノラルミックスアンプを使い、またはモノラル切り替えのあるアンプ(80年代中期頃までのアンプにはほとんどこの切り替えがついてます)で、ステレオ録音のものもモノラル化して聴いていますが、モノラル時代の録音は格別です。ジャズボーカルの名盤で有名なヘレンメリル・ウィズ・クリフォードブラウンはこのスピーカーで聴くのが圧倒的でした。もちろん他のモノラル時代の録音も同様です。
ビンテージスピーカーというと鳴り方が古臭いのだろうと想像する人がいるかもしれませんが、そうではありません。
得意なのは、アコースティックな楽曲に留まらず、70年代後期以降のダイナミックレンジが広く、スケールの大きな楽曲をかけた時の迫力、精緻さにも驚かされます。基本性能の高いことこそが全てであり、その上に個性があるのだと思います。
サイズは
縦34
横38
奥行き20です。
年齢とともに生活を小型化している為、手離す予定のなかったものでも、今の自分には大きいと感じるものを優先して出品することにしています。
お好きな方どうぞよろしくお願いします。