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『鉄人２８号 白昼の残月』Blu-ray/DVD
昭和の名作が現代に蘇る、感動のメカアニメーション

戦後復興期の日本を舞台に、少年と巨大ロボットの絆を描いた不朽の名作『鉄人２８号』。2007年に公開された劇場版アニメーション『鉄人２８号 白昼の残月』は、横山光輝の原作を基に、今川泰宏監督のもとPalm Studioが制作した渾身の一作です。第二次世界大戦終結から10年後の日本を舞台に、新たな物語が紡がれています。

物語の舞台と主な登場人物
物語は、1950年代の日本を舞台にしています。少年探偵の金田正太郎は、天才科学者だった亡き父から受け継いだ高さ15メートルの巨大ロボット「鉄人28号」を操り、数々の謎解きや犯罪との戦いに身を投じています。金田正太郎役を演じるのは久海誉子。そのほか、大塚署長役の稲葉実、鷹見沢あひる役の石塚理恵、村雨竜作役の若本規夫など、実力派声優陣が物語に命を吹き込んでいます。

衝撃の展開と謎の「残月」
ある日、正太郎は衝撃的な事実を知ります。なんと、父は彼の他にも「正太郎」という名前の少年を養子に迎えていたのです。復員兵となったこの「兄」の正太郎は、弟以上に鉄人28号を巧みに操ることができました。兄の出現と時を同じくして、謎の暗殺者「残月（モーニング・ムーン）」が正太郎を狙い始めます。残月は正太郎にロボットを操る資格がないとして、少年の命を奪おうとするのです。さらに事態は複雑化し、東京各地には兄弟の父自身が仕掛けた「廃墟爆弾」が発見されます。この恐るべき爆弾は、生物（植物を除く）には無害ながら、人工建造物を広範囲にわたって破壊する力を持っていました。若き正太郎は、突如現れた「兄」との関係や自らのアイデンティティに葛藤しながらも、東京の危機に立ち向かっていきます。95分の上映時間のなかで、アクション、アドベンチャー、SFの要素が見事に融合した、メカアニメの傑作として物語は展開していきます。

音楽と映像が織りなす世界観
本作の音楽は伊福部昭が担当し、物語の緊張感と情緒を高める重要な要素となっています。また、オープニングテーマ「進め正太郎」とエンディングテーマ「鉄人28号」は六本木メンズ合唱団が担当。挿入歌「赤いランプの終列車」と「お富さん」は春日八郎によって歌われており、これらの楽曲も作品の時代背景と独特の世界観を彩っています。映像面では、1950年代の日本を舞台にした独特のレトロな雰囲気と、重厚なストーリーテリングが見事に融合。戦後復興期の東京の街並みや、当時の生活感が丁寧に描かれており、歴史的背景を感じさせる作品に仕上がっています。

ロボットアニメファン必見の名作
『鉄人２８号 白昼の残月』は、懐かしさと新鮮さが融合した名作アニメーション映画です。横山光輝の原作ファンはもちろん、メカアニメやロボットアニメに興味のある方、日本のクラシックアニメーションの歴史に触れたい方にもおすすめの作品となっています。戦後日本という時代背景のなかで、少年と巨大ロボットの絆、そして「本当の正太郎とは誰か」というアイデンティティの問いかけ。さらには科学の進歩がもたらす光と影を描いた本作は、単なるロボットアニメの枠を超えた深いテーマ性を持っています。昭和の名作キャラクターが現代のアニメーション技術で甦った『鉄人２８号 白昼の残月』。懐かしくも新しい感動を、ぜひご自宅でお楽しみください。

北米版Blu-rayディスクについて
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