約60万円で購入した大変貴重なビンテージウォッチをお手ごろな価格で出品させて頂きます。
1930年代~40年代製造と思われるelectionのクロノグラフです。
electionというとあまり耳慣れないブランドという印象で、いわゆるアノニマスウォッチのようにとらえられるかもしれません。
しかしながら、調べてみると大変美しい時計を世に送り出していたことがわかります。
以下はその一例です。
このように国内外の一流店で取り扱われています。
Electionは、ブラウンシュヴァイク家によってスイスのラ・ショー=ド=フォンで1848年に創業した老舗の時計メーカーです。
過去にはムーブメント等も自社で手掛けるマニュファクチュールであり、1911年にはクロノメーター認定を取得したようです。
詳細な歴史は以下をご参照ください。
こちらはそんなElectionの1930年代~40年代製造と思われる、クロノグラフです。
ムーブメントはランデロン39をベースとしてElectionがチューンナップしております。
ランデロンというとカム式の汎用機のイメージが強いと思いますが、ランデロンcal.39とcal.13はバルジュー22,71,72,23やビーナス175,178,150,152と同様のピラーホイール(コラムホイール)・キャリングアーム・スライディングギア搭載の古典的な高級クロノグラフの輪列構造となっています。Cal.39をベースにスプリットセコンドクロノグラフが作られたりもしました。
ホイヤー社が1930年代~40年代にクロノグラフに採用したことでも有名です。
文字盤にクロノメーターとありますので、クロノメーター認定を取得したムーブメントなのだと思います。(前述の通り、過去にクロノメーター認定を取得しているということで、もしかするとブランド銘として使用していた可能性もございます。)
ケースはオールステンレススチール製のスナップバックケースです。
この年代のクロノグラフはケースバックのみSSや、すべてニッケルクロームケースのものも多いですが、
こちらはミドルケースも含めてすべてステンレススチール製で、当時ではかなり高級品であったことがわかります。
面取りされた二段ラグもいい雰囲気です。
最も特筆すべきはその文字盤デザインでしょう。
外周にテレメーター、スネイルタキメーターを備えた複雑系のデザインで、トロピカルギルトダイアルです。
インデックス等はゴールドレターです。
色は大変美しく経年変化したトロピカルブラウンで、ハチマキ部分(ミニッツマーカー)はブラックからダークブラウンに変化していると思われます。
放射状に配されたアワーマーカーと繊細なゴールドのバトンハンドが、バウハウスデザインを感じさせます。
唯一無二の逸品だと思います。
文字盤、針、ケース、ムーブメント等すべてオリジナルということで購入しております。
クロノグラフ針、長針等、風防の形状に合わせてきれいに湾曲しており、オリジナルということがよくわかります。
プッシャーのがたつき等もなく大変よい状態です。
ムーブメントは購入時にOH済ということで、日差ほとんど感じず快調です。
ケース径は約37mm、ラグ幅約18mmで、世界的にも人気の高いオーバーサイズのアンティーククロノグラフです。
男性はもちろん現代ですと女性がつけてもよいサイズ感です。ベルトは付属しませんので、お好きなものをご自身で合わせて頂ければと思います。
カーフベルトやコードバンのベルトを合わせるとミリタリー風に、クロコダイルやアリゲーターを合わせるとまた違った雰囲気を感じられると思います。
昨今、世界的なアンティークウォッチブームで状態のよいクロノグラフが市場になかなか出てこなくなっていると感じます。
オメガ、LONGINES、MOVADO、ミネルバ、ユニバーサルジュネーブ、エクセルシオパーク、JARDURのようなクロノグラフがお好きな方にもおすすめいたします。