
「〈対訳〉 ホイットマン詩集;アメリカ詩人選(2)」です。木島 始編、岩波文庫。2023年・第16刷。状態は未使用に近く、非常に良好です。送料はクリックポストで185円です(※厚さ2cm以下の文庫本は、合計1㎏を超えない範囲で計4冊程度まで同梱可能です)。
★内容: 明治25年(1892年)、漱石によって紹介されて以来、日本でも多くの読者をもつホイットマン(1819-92)の生涯は、韻文全集である詩集『草の葉(Leaves of Grass)』に集大成される生涯であった。1855年の初版から92年の臨終版まで改訂が重ねられた『草の葉』は、アメリカや人間のあるべき姿を破天荒な自由詩で宣揚、彼の名声を不滅のものとした。33篇を収録。
何をアメリカは生みだした、と思うか?
ひとによって、答えはもちろん異なってくるだろう。ハリウッド映画とジャズとミュージカル・コメディをあげるひともいれば、宇宙探検や大統領選挙やCNN放送の影響力にアメリカ産の刻印をみるひともいるだろう。
(中略)詩集“Leaves of Grass” 『草の葉』をよんで、こういう作品をイギリス文学は生みだしたことがない、という意味のことを、今世紀のもっとも批評眼のある女流作家ヴァージニア・ウルフが述懐しているのにふれたとき、ああ英語文化の生えぬきのこのひとにしてそうなのだ、と私は思ったものだ。
『草の葉』こそ、アメリカが生みだしたものであり、アメリカをしてアメリカたらしめている根源ではないか。岡本太郎風にいえば、アメリカの土壌からの「爆発」が『草の葉』になったのではないか。
思いきって、まず、そう言っておこうと、私は思う。 (「まえがき」より)
★ウォルター・ホイットマン(Walter Whitman, 1819 1892年) は、アメリカ合衆国の詩人、随筆家、ジャーナリスト、ヒューマニスト。超越主義から写実主義への過渡期を代表する人物の一人で、作品には両方の様相が取り込まれている。アメリカ文学において最も影響力の大きい作家の一人でもあり、エミリ・ディキンソン(1830 - 1886年)と並んでアメリカ独自の詩の創始者とみなされており、しばしば「自由詩の父」と呼ばれる。ニューヨーク州ロングアイランドに生まれ、ジャーナリスト、教師、公務員として働き、南北戦争に志願看護師として従事するかたわら、詩を出版する。代表作『草の葉(Leaves of Grass)』は、アメリカの叙事詩を市井の人々に届けようという試みであり、ホイットマンは生涯にわたりこの作品の拡充、改訂を重ねた。各版には、時代の風潮や作者の思想の変化が反映されている。初版の巻頭詩「わたしじしんの歌(Song of Myself)」が最も広く知られている。日本では夏目漱石によって紹介された。
※出品ページに表示の「配送方法」はあくまで単品でご落札いただいた場合の方法と送料でございます。複数点をご落札いただいた場合は、最も経済的な方法で一括発送いたします。具体的には、に「まとめて取引」という仕組みがあり、ご落札者による「まとめて取引」の要請に応じて、出品者より一括送料をお知らせし、その上で一括決済いただくという流れになります。