【1】概要:
・Schaub-Lorenz社が1950年代に製造した傑作17×25cm口径フルレンジユニットを天然木集成材による後面部分開放型エンクロージャーにセットしたシステムのペアです。
・聴いた瞬間、非常に高品位で生き生きした音であることが分かります。
・主観ですが数倍以上の価格のシステムを軽く凌駕する高音質ぶりです。
・マグネットが馬蹄形アルニコマグネットであることもレア、かつ音の良さの一因です。
・このユニットは非常にレア品でなかなか見つからないものです。
・このユニットは特に高域特性がよく、シンバルの打音などが非常に生々しく再生されます。
・測定上の特性も良く、ジャーマンビンテージとして最高の音の一つと思います。
・ソースは選ばずオールマイティに素晴らしい音を聴かせてくれます。
・PHSTによる周波数改善モードも自在に選択できますので多様な音楽ソースに対応可能です。
・一生もののシステムとしてぜひ検討してみてください。
【2】ユニット、システム仕様:
・口径:17×25cm
・コーン:超軽量
・エッジ:フィックスド
・マグネット:馬蹄形アルニコ
・インピーダンス:4Ω
・状態:片側のエッジとコーンに修正があります(画像7)。
・測定結果から判断すると音に影響は出ていません。それ以外は良好。
・この修正に関する外観につきましてはノークレームでお願いします。
【3】エンクロージャー:
・型式:後面部分開放型
・サイズ:幅27.6cm、高さ38.6cm、奥行22.5cm(端子含)
・材質:天地側面は25mm厚の天然木パイン集成材、バッフル、裏板は針葉樹系プライウッドで振動モードを変え不要な振動を抑えています。
・外装:100、240番のサンドペーパーで研磨し、次にワトコのウォールナットオイルと600番のサンドペーパーで繰り返し研磨仕上げています。
・サランネット:黒のジャージネットによる頑丈なサランネットが付属します。
・入力端子:2Pのハーモニカ端子でYラグ、またはケーブルむき出し線が接続可能です。
・バナナプラグ、極太ケーブルなどほとんどのタイプのスピーカー端子が接続可能な金メッキ金属削りだしのアダプターが付属します。
・端子:真ん中の端子がアンプからの信号入力用、左側はイコライザー=PHSTのON/OFF用です。
・ジャンパー線をセットした場合はアンプダイレクトになります。
【4】イコライジング
・周波数帯域を拡大し現代的ソースにも対応な高音質にするイコライザーの詳細は下記を参照ください。
「ビンテージユニットを蘇らせる! Lorentz P1725 フルレンジシステム」
https://geo80002002.livedoor.blog/archives/39300425.html
https://geo80002002.livedoor.blog/archives/cat_439611.html
・ビンテージユニットを単に箱に取り付けただけでは得られない高音質です。
・画像10に補正後の周波数特性測定結果を示します。
・60~15000Hzの広帯域を平坦に再生していることが分かります。
・現在の大型フルレンジユニットで高能率を保持しながら、これだけ良好な特性を実現できるものはほぼありません。
【5】音質
・アンプダイレクトの音は能率が高く、ボーカル、ソロ楽器などの音が前面によく出てきて楽しく元気いっぱいの音です。
・中高音の美しさは比類がないものと感じます。
・1940~50年代の音楽ソースはマイク、録音システムの性能制約により重低音、超高音は入っていない場合が多いです。
・また中音レベルを強調しているものも多い様です。
・従いまして、こういった音楽ソースの場合はビンテージ時代に使用されていたと同じ構成での再生が適しています。
・一方、1950年代後半のLP、ステレオ全盛時代になりますと、録音帯域はかなり広がり、特に低音は驚くような強力さのレコードが増えてきます。
・BluenoteやPrestige RecordsなどのJAZZにおけるウッドベースの音は太く逞しくかなり低いところまで録音されています。
・さらに1960年代以降になりますとベースやキーボードは電気的な加工が多くなりさらに低音感は強くなります。
・これに対応するには、一層フラットな周波数特性が要求されます。
・PHSTによりイコライジングされた音は再生レンジが広く上記に十分対応している再生と思います。
【6】ほか
・スタンドは含みません。
・マンスリーマガジン
https://geo80002002.livedoor.blog/archives/cat_439101.html