
宇佐美斉訳、「ランボー全詩集」(ちくま文庫)です。状態は、全般に良好です。送料はクリックポストで185円です(※クリックポストには、厚め [梱包厚を含めて厚さ2~3cm程度] の文庫本は、重さ合計1㎏を超えない範囲で、計2~3冊程度同梱可能です)。
★内容: 青春期の輝きだけが照らし出すことのできる真実の世界 ―― 光速でこの世を駆けぬけた天才詩人A・ランボー(1854‐1891)のほぼ全作品と主要な手紙を、読みやすく美しい新訳でおくる待望の集成。ランボー研究に心血を注いできた訳者が、近年の研究とテクスト・クリティックのいちじるしい進歩をふまえた訳文に、読みの地平を開く明快な注を付しておくる。
★ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー(Jean Nicolas Arthur Rimbaud、1854 - 1891年)は19世紀フランスの代表的な詩人、貿易商人。「早熟の天才」としばしば評される。詩人ヴェルレーヌに出会い、代表作『地獄の季節』、『イリュミナシオン』でその才能を見せた。マラルメはボードレールから始まる象徴詩の系譜に属しながらも、そこに止まらない、という意味で「おそるべき通行人」と評している。20代前半に詩作を放棄したが、ダダイスト、シュルレアリストら、20世紀の詩人たちに影響を与えた。
ピカソによるランボー像が有名。ゴダールの『気狂いピエロ』(1965年)のエンディングは『地獄の季節』に収められた韻文詩「永遠」の朗読で終わっている。また、ジル・ドゥルーズは1980年代後半になって「カント哲学を要約しうる4つの詩的表現」(『批評と臨床』収録)において、ランボーの1871年のいわゆる「見者の手紙」の中の「私は他者である」「詩人は長期間の、破壊的で計算された錯乱によって見者(ヴォワイヤン)になる」という言葉などをとりあげ、カントの可能性の中心を担う「調和し得ない緒力の束」を体現するものとして、ランボーを挙げている。詩作放棄後の詩人に関しては、ランボーは詩を放棄することによって真の詩を生きた、という観点からその〈沈黙〉を考察する、鈴村和成の著書『ランボー、砂漠を行く アフリカ書簡の謎』などが挙げられる。
★訳者、宇佐美斉(うさみ ひとし)は1942年、愛知県生まれ。フランス文学者。京都大学文学部仏文科卒業、同大学院修士課程修了。関西学院大学文学部助教授などを経て、京都大学人文科学研究所教授、名誉教授。専門はランボーなどのフランス詩だが、日本の詩についても論じる。主な著書に『落日論』(和辻哲郎文化賞)、『詩人の変奏 ことばと生のあいだ』、『中原中也とランボー』、『象徴主義の光と影』(編著)など、訳書に『エリュアール詩集』、『ランボー全詩集』など。
※出品ページに表示の「配送方法」はあくまで単品でご落札いただいた場合の方法と送料でございます。複数点をご落札いただいた場合は、最も経済的な方法で一括発送いたします。具体的には、に「まとめて取引」という仕組みがあり、ご落札者による「まとめて取引」の要請に応じて、出品者より一括送料をお知らせし、その上で一括決済いただくという流れになります。