-- asa / Fast Abstract Bass 2: 天国 Dub / Venice / Jar-Beat JBRLP-009 / 2008年12EP / Breakbeat, IDM

基本情報｜Release Information

レーベル：Jar-Beat Records
品番：JBRLP-009
フォーマット：12" EP, Vinyl
国：Japan
リリース年：2008年
タグ：Breakbeat, IDM, Japanese Electronic, Underground Hip Hop, Limited Press

作品の解読｜Decoding the Work

無重力化された都市の影――それは天国か、あるいはDubの幻影か。
2000年代後半、東京アンダーグラウンドの記憶を音へと定着させていたJar-Beat Records。その第9弾としてリリースされたasaの『Fast Abstract Bass 2』は、ヒップホップの破片とIDMの微粒子が、Breakbeatの非線形構造に沿って浮遊する黒い12インチである。

タイトル曲「天国 - Tengoku - Dub」は、XLIIによるミックスによりディストピア的な美を湛えた低音の深層が広がる、まさに「天国」の逆説的な構築。ドラムのレイヤリングは緻密で、空間に間（ま）を刻み込むDub処理が印象的。一方、「Venice」では、ラッパーBugdatの声がアブストラクトなビートに溶け込み、電子と肉声の継ぎ目がぼやける幻視的な都市像が立ち上がる。その他にも、asa自身がミックスを手がけた「Whizzlest」や、Kazuaki Noguchiによるリミックスを含む「Fab2」など、全8曲はリズムの亡霊とパターンのミニマルな戯れとして並び立つ。

このレコードは、ビートと感性の摩擦熱だけを頼りにサンプル文化の彼方を照らすような音楽的姿勢の記録でもあり、MadlibやPrefuse 73に親しんだ耳にさえ、別種の野生を感じさせる。「Fast Abstract Bass」と題されたシリーズの第2弾であることも含め、ビートミュージックを「構造」ではなく「気配」として扱う試みとして重要だ。

今や流通希少なこの一枚は、IDMでもない、Lo-fi Hip Hopでもない、もうひとつの東京的音響の系譜を掘り出す者にとって、確実な手がかりとなるだろう。

状態詳細｜Condition Overview

メディア：EX+/EX+
スリーブ：EX+

支払と配送｜Payment & Shipping

発送：匿名配送（おてがる配送ゆうパック80サイズ）
支払：!かんたん決済（落札後5日以内）
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