希少本 絶版 志野焼・志埜焼の人間国宝 鈴木蔵 展覧会会場限定公式図録本 SUZUKI OSAMU
志野大皿「波涛」志埜茶碗 志野茶碗 織部大皿 ぐい呑まで、代表作142点をフルカラー掲載
技法 作風 解説 2001年【本の出品です】画像の後に詳細な商品説明を掲載しております。必ず最後までご確認ください。

【本の出品です】志野焼・志埜焼の人間国宝 鈴木蔵(重要無形文化財「志野」保持者)の展覧会会場限定公式図録本。2001年、日本経済新聞社発行。林屋晴三(東京国立博物館名誉会員)総監修、唐澤昌宏(愛知県陶磁資料館学芸員)解説。志野大皿「波涛」、志野象嵌花器、志野茶碗、志埜茶碗、織部大皿など、初期作から円熟期の代表作までフルカラー142点を掲載。全作品の寸法・制作年・銘を明記し、茶道具・陶芸・骨董コレクター必携の貴重資料。
本図録は、2001年開催「鈴木蔵展」に合わせ制作された会場限定販売で、発行部数も少なく、オークションにも滅多に出ない希少本。志野焼(桃山時代に発祥し、荒川豊蔵が再興した乳白色釉の名陶)と、鈴木蔵独自の発展形「志埜焼」を網羅。志埜茶碗・志野茶碗・水指・香炉・花器・ぐい呑など茶陶・茶道具、酒器を中心に、織部・油滴天目・オブジェのような大型花器まで幅広く収録。
志野焼の歴史的背景から技法解説、鼎談「鈴木志埜」(鈴木蔵・林屋晴三・唐澤昌宏)、年譜、出品目録まで、研究資料としても実用価値が高い構成です。志野焼・志埜焼愛好家、茶道具収集家、美濃焼美術館学芸員、陶芸作家に好適な内容。
状態・ページ数・サイズなどは下記詳細に記載。やきもの作品そのものではなく本の出品です。
【本】絶版希少本 志野焼 志埜焼 人間国宝 鈴木蔵 展覧会会場限定図録本 作品集 写真集 フルカラー142点
SHINO ― SUZUKI Osamu
林屋晴三(東京国立博物館名誉会員) 総監修
唐澤昌宏(愛知県陶磁資料館学芸員)
日本経済新聞社 発行
2001年
約29.5x22.5x1.5cm
151ページ
本文作品写真図版フルカラー
※絶版
【目次】
目次
あいさつ
鈴木藏の思考と作陶 唐澤昌宏
カラー図版
鼎談「鈴木志埜」 鈴木藏・林屋晴三・唐澤昌宏
略年譜
出品目録
【序文】
「志野」は桃山時代、わび茶の美意識によって育てられ、珍重されたわが国独自のやきものです。昭和の初期に故・荒川豊蔵氏によって再現され、その乳白色の釉が醸し出す風合いは今日まで広く親しまれてきました。鈴木蔵(おさむ)氏は、独自の創作活動により1994 (平成6)年、「志野」では二人目となる重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。
鈴木氏は1934(昭和9)年、岐阜県の美濃地方で生まれ育ち、釉薬の専門家であった父・ 通雄氏の助手として釉の研究を続け、早くからガス窯による焼成に挑戦、積極的に多様な技法を駆使し、日本人の伝統的な自然観に根ざした現代の志野を生み出しました。作品には先達の残した歴史的成果を受け継ぎながらも、素材との格闘の末あらわれた、力強い独自の創作性が表現されています。
本展では、志野や織部をはじめとする初期の作品から「鈴木志野」の頂点とも言える茶碗や水指などの茶陶を中心に、近年制作の強い自己の造形意志に基づいた大型花器、一段と円熟の境地を見せる新作の茶碗など、約150点の作品で鈴木氏の約半世紀に及ぶ仕事を振り返ります。
最後になりましたが、この展覧会の開催にあたり、貴重な作品を快くご出品くださいました美術館、所蔵家の方々、多大なご協力を賜りました関係者の皆様に対し、心より感謝の意を表します。
【凡例】
本図録中の作品解説は唐澤昌宏が担当し、技法及び作風に関し主なものについてのみ略記した。
図版の配列は出品番号順とは限らない。
作品名の表記は箱書に従った。
図版ページには作品名、制作年、一辺のサイズを掲載した。
出品目録には、作品名、制作年、サイズ(高さ、幅、奥行)、追跡可能な限り初出の展覧会名、また、公共機関に限って所蔵者名を掲載した。
図録の図版番号と会場内の陳列番号は一致するが、陳列の順番は必ずしも番号順とは限らない。
本図録に掲載した作品でも会場に陳列されない場合がある。
【作品解説一部紹介】
志野大皿「波涛」1966年/W59.0cm
鈴木が勤めていた丸幸陶苑では専ら石炭窯で志野を焼いていた。
No1の四角い皿はその丸幸陶苑時代に石炭窯で焼かれたものである。
1964年に自らが設計したガス窯を自分の工房に築いた鈴木は、その年の11月に初窯を焚いた。その頃の作品には志野は少なく、唐津風の鉢や皿を盛んにつくっている。翌年の焼成記録には「石炭窯より調子が良い」と記している。
本作品(No2)は、この一代目のガス窯で焼成された志野の大皿である。鈴木自身、「初めて志野らしく焼けた」と語ったほど、鈴木にとって記念碑的な意味をもつ最初期の代表作である。
志野象嵌花器 1961年/H27.2cm
やや鉄分の多い土を続軸成形して、溝を彫って白化粧を象涙し、その上から鬼板(鉄絵具)で絵付けし、全体に志野の釉薬(長石釉)を掛けている。象嵌した部分の白色と絵付の茶褐色、そしてボディ全体の緋色がうまく調和した最初期の作品である。日本伝統工芸展において初めて賞を受けた作品でもある。
この頃、この象嵌タイプの作品を数点つくっており、Na18の花器も同時期のものである。
志野茶碗 1968年/W12.8cm
No.44、45、46はともに最初期につくられた茶碗で、やや深みのある筒形に近い形をしている。No.45と46は無地志野で、No44はスリップウェアの技法が用いられている。高台のつくり込みに初々しさを見ることができる。高台脇に「オ」の字が見られるが、これが鈴木が茶碗に刻む銘である。書体は年代によって変化しているが、今日まで一貫して「オ」を銘として使っている。
志埜茶碗 2000年/W14.7cm
背が低く、腰を強く張った形に加え、この茶碗のみどころはなんといっても釉下から浮かぶ刷毛目の模様である。淡いピンク色に発色した釉と淡い鼠色に発色した刷毛目の調和が美しい。刷毛目が強くあらわれたものがNo82の茶碗であるが、同じ技法でありながら、その表出には大きな違いが見られる。No83は筆による絵付であり、光沢のある釉が施されている。
ほか
【出品目録】一部紹介 寸法・制作年・初出の展覧会名・所蔵者名記載(おおよその点数です)
志野系
志野大皿 4点
志野大皿「波涛」 1点
志野鉄鉢 1点
志野象嵌花器 2点
志野花生 2点
志野花器 7点
志野壺 1点
志野茶碗 41点(銘あり別記)
┗ 銘「山行」
┗ 銘「三山」
┗ 銘「凱旋門」
志野水指 7点
志野香合 3点
志野香炉 1点
志野蓋物 1点
志野徳利 1点
志野ぐい呑 6点
志野湯呑 1点
志野丸皿 2点
志野向付 3点
志野角皿 3点
志野富士山皿 1点
志野鉢 1点
志野大鉢 1点
志埜系
志埜花生 2点
志埜花器 2点
志埜茶碗 17点(銘あり別記)
志埜水指 3点
志埜陶瓶 3点
志埜ぐい呑 3点
志埜角皿 3点
志埜小向付 1点
志埜富士山皿 1点
その他
織部大皿 3点
織部大皿「春」 1点
織部花器 2点
鉄鉢 1点
油滴天目鉢 1点
酒盃・ぐい呑(油滴天目ぐい呑含む) 9点
【所蔵先】個人蔵以外
愛知県陶磁資料館 アートサロン光玄 伊藤美術店 永真堂 京都国立近代美術館 国際美術村 国際交流基金 大丸 東京国立近代美術館 日本橋・三越 飛騨・高山 茶の湯の森 前田寿仙堂 丸栄 三井文庫 水戸忠交易 メナード美術館
★状態★
2001年の古い本です。