-- オールドニッポン辻本造金彩色絵鳥花文カップ＆ソーサー【1】アンティークビンテージ里帰り明治＃645-2

		オールドニッポン辻本造金彩色絵鳥花文カップ＆ソーサー

製作元について

辻本製は明治後期から大正初期にかけて名古屋・瀬戸地域で活動した輸出陶磁器商・製作業者です。当時この地域は日本陶器（現ノリタケ）を中心に美術磁器の生産が盛んで、辻本製もまた欧米市場向けの高級食器・装飾磁器を手掛けました。裏印に「日本大阪」とあるのは輸出経由地を示し、実際の制作は愛知県周辺の窯元によるものと考えられています。柔らかな彩色と繊細な筆致による花鳥画で知られ、和洋折衷の意匠美を体現した名工房のひとつです。

商品詳細

本作は明治末期〜大正初期（1900〜1920年頃）に名古屋地域で製作され、大阪経由で輸出された辻本製の手描金彩カップ＆ソーサーです。淡いブルーの釉彩に花鳥文を配した構図は、和の絵画的感性とヨーロッパ陶磁の構図美が調和する逸品です。

この時代、日本の輸出陶磁器産業は最盛期を迎え、名古屋・瀬戸では欧米向けの華麗な絵付磁器が多数制作されました。辻本製はそうした商社・絵付業者の一つとして知られ、森村組や日本陶器などと並び海外市場で高い人気を博しました。「日本大阪」表記は、作品が大阪港から輸出されたことを示すもので、当時の輸出陶磁器の国際流通を物語る歴史的資料的価値も併せ持ちます。

カップおよびソーサー全面に淡青のグラデーション釉を施し、そこに牡丹・菊・梅とともに鶴や翡翠などの花鳥が繊細な筆で描かれています。濃淡のある彩色と金線の縁取りが絶妙に調和し、まるで日本画の一場面を切り取ったような静謐な美を感じさせます。花々の柔らかな色調と鳥の羽根の細描が見事に融合し、卓越した絵付技術を物語っています。

辻本製の銘が明確に残る作品は現存数が少なく、極めて希少です。同時代の森村組や桑田製などと並ぶ輸出陶磁の好例であり、学術的にも美術的にも高い評価に値します。

優美な鳥たちが舞い、四季の花々が咲き誇る——その光景は、明治の職人たちが夢見た「東洋の詩情と西洋の優雅」の融合そのものです。ひとつひとつの筆跡に、かつての日本陶工の誇りが宿る。静かに時を超え、現代の空間にも穏やかな風景を運ぶ、辻本製の美しきティーセットです。

コンディション

経年による金の擦れなどは多少ありますがひびやかけ及び補修の跡はありません。写真の白い箇所は塗料の剥がれではなくライトの反射となります。

カップ：高さ4.5cm×口径9.5cm
ソーサー：高さ2.2cm×幅13.2cm

発送方法

ゆうパック（島根県より発送）

その他

商品に瑕疵があった場合は到着から返品処理を行いますので到着から１週間以内にご連絡ください。

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No.217.001.005

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kaw********	138	2800最高	11/13/2025 22:57:15
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