1940、50年代頃からに使用されていたフランス軍のキスリング型バックパック。
このタイプ(外付けポケット2つ+フラップ+革ベルト補強)は、フランス陸軍アルピニスト/山岳猟兵(Chasseurs Alpins)や空挺部隊向けの制式リュック(俗に「sac dos modle 35」やその派生)で使用されていた代物。
1930年代末〜第二次世界大戦中(1940年代前半)に制式化され、戦後1950年代まで使われました。
写真の個体は革と金具の仕様が「戦後型」(より簡素でコストダウンした印象)に近いので、製造はおそらく1945〜1955年頃、使用は1950年代中期くらいまでと考えるのが妥当です。
かのRRLではこちらのバックパックがサンプリングされ名作として知られていますが、こちらはフランス軍実物のオリジナルヴィンテージとなります。
圧巻の経年変化、背面にX型レザーフレームが認められ、リムやストラップ類、補強材も本革製。
年代物であり、所々シミや革の劣化は見受けられるものの、ショルダーストストラップの内側に張られたクッション材(圧縮加工されたウール製フェルト材と思料)も現存しており、まだまだ使用できます。
リュック全体は厚手の平織り布(キャンバス地)。
当時のフランス軍リュック(1940年代〜50年代)では コットンキャンバスが主流ですが、戦中・戦後直後には リネン(亜麻布)を混ぜたキャンバスも使われており、質感(やや粗い繊維、表面の光沢少なめ)からすると、リネン混のキャンバス布の可能性が高いです。
完全なコットンよりも毛羽立ちが少なく、糸が太くて硬い印象を受けます。
コットンキャンバスの物よりもヨーロッパらしい雰囲気のリネン混の希少性の高いピース。
タグには
「FAUVEL GUILLOT」: おそらくフランス人の個人名、第二次世界大戦中のフランス軍兵士の個人装備品に、所有者の名前が書かれることは珍しくありませんでした。ファウベル・ギヨ。
「1er Rgiment」: 下部に判読しにくい文字で「1er Rgiment」(第1連隊)と書かれている可能性あり。
ショルダーストラップのレザーに刻印として
「A.AYNIE LYON」
これはおそらく製造者/販売者の刻印で、「A. Aynie」という人(または家族経営の店名)と「LYON」(フランスのリヨン市)を表しています。 検索したところ、「A. Aynie」名義でリヨンにおける軍用品・スポーツ用品の出品や記録が確認できます。刻印が1940〜50年代のフランス軍用リュックにあるという点からも、地元の業者が軍やスポーツ用品を納入していたスタンプである可能性が自然です。
■アウターポケット:2ポケット
■内サイド部:ポエット、仕切等無し
■内サイド開口部:開閉用ドローコード(麻)あり
■マーキング等:蓋裏サイドに製造メーカー、製造年次等のスタンピングあり。
「S.C.R」= Service de Contrle et Rception」(品質検査・受領部門の略)と思われ、正式なフランス軍への納入品。製造年次は判読不明
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(2025年 9月 24日 10時 06分 追加)梱包方法を検討中、左側ポケットのレザーストラップが破損いたしました。
これにより、左側ポケットのフラップは当該機構による固定ができなくなりました。
必ずこの旨をご了承の上、ご入札ください。