
自宅保管の品です。中身は大変美品ですが古いものですので、表紙など若干の経年変化はございます。画像にもありますように、1ページのみ微かにヨレがございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い申し上げます。
山口冨士夫天国のひまつぶし
ザ・ダイナマイツ、村八分、タンブリングス、ティアドロップス----
そこに山口冨士夫がいた!!
衝撃的な死によってその劇的な生涯を閉じた山口冨士夫。
比類なき速度と熱量で60年以降の音楽史を疾駆した全身音楽家(ロックンローラー)を
小説家、批評家、関係者たちの言葉が描き出すトリビュートブック!
戦後日本でしか生まれ得なかった、世界的に見ても特異なロック・バンド
「村八分」を再評価しつつ、時代と音楽を問う。
衝撃的な死によってその劇的な生涯を閉じた山口冨士夫。戦後日本でしか生まれ得なかったロック・バンド「村八分」のすべて。
内容説明
ザ・ダイナマイツ、村八分、タンブリングス、ティアドロップス―そこに山口冨士夫がいた!!比類なき速度と熱量で六〇年以降の音楽史を疾駆した全身音楽家を小説家、批評家、関係者たちの言葉が描き出すトリビュートブック!!
目次
第1章 60S~70S(インタヴュー 吉田博―あいつは練習の鬼だった;花村萬月―一九七三・五・五 ほか)
第2章 RECOLLECTIONS(Char―音がその人になって、ギターからというよりその人から出て来る人;鮎川誠&シーナ―ロケッツにとまったエンジェル ほか)
第3章 POST 80S(湯浅学―ただそれだけのこと;若林盛亮―誰のものでもない自分のもの ほか)
第4章 WORKS‐SELECTED DISCOGRAPHY(ザ・ダイナマイツ―サミー前田;村八分―小野島大 ほか)
再録 山口冨士夫インタヴュー
レビュー
冨士夫と関わりがあったりなかったりした人たちのエッセイが中心で、これははっきり言って玉石混淆。ラリーズの若林の寄稿なんてのもありそれなりに読ませる(オリジナル・ラリーズの思い出話はそれだけでとてつもなく貴重ではある)。やはり苦楽を共にした旧友たちの証言は圧倒的に面白い。冨士夫の最期を看取った吉田博(ダイナマイツ)のインタヴューでは最初期と晩年のエピソードが披露されている。ダイナマイツは幼馴染みの延長でできたバンドなので人間関係にもどこか呑気で無邪気な温かみがあり、やはり村八分とは違う。一方で加藤義明と村瀬茂人の対談は村八分末期のヘヴィな体験が中心。しかしチャー坊、哲といったオリジナル・メンバーとは若干立ち位置が異なるせいか、ある程度客観的な距離感が感じられる。解散直後の渡米中の話はあまり聞いたことがなかったし、同じエピソードでも冨士夫史観とは異なる解釈(単なる冨士夫の記憶違いへの異議も含め)が読める。
冨士夫本人のインタヴューも何編か再録されている。