
ヤマハのブックシェルフ型スピーカー「NS-1000MM」です。
以下の改修を施しています。
・ 3WAYネットワーク搭載
・ 配線の引換え
・ バスレフの新設
・ キャビネットの補強&リカラー
・ 吸音材の新設&追加
・ ネジの交換
このスピーカーは一見3ウェイですが、内部のパッシブネットワークは2ウェイ構成で鳴らしています。
これを撤廃し、専用設計のPCBに3ウェイクロスオーバーを新規構築したスピーカーとなります。(写真9枚目右下)
コンデンサは、HF回路に東信工業製フィルム、MF回路にはパナソニック製フィルムとニチコン製電解「MUSE/ES」を搭載。
LF回路にもMUSEを採用しています。
HFのコイルは空芯。抵抗器はすべて無誘導性としています。
内部配線もすべて新設しています。
背面にバスレフポートを新設しています。(写真3枚目左下)
オール樹脂製ダクト。共振周波数は70Hz付近です。
栓が付属しますので、従来のように密閉型としても運用できます。(9枚目左下)
前面バッフルとバックパネルの脆弱な部分について、桧工作材を流して内部から補強しています。
また、キャビネット仕上げは背面以外をホイール用塗料で「ガンメタル」にリカラー済み。吹付け塗装です。
筐体内の吸音材としてニードルフェルトを新設しています。
また、ミッドレンジのドーム内にフェルトを追加しています。
前面の六角穴キャップボルトを新しいものに交換しています。
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外観は、表層の擦り傷は塗装により無くなっていますが、深いものや打痕はそのままです。(写真5~7枚目)
シルバーカラーを一か所タッチアップしています。(4枚目)
前面ネットは付属しません。
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フィルター回路を各々セパレートし専用回路とした、「真・3ウェイ」の1000MMです。
音はオリジナルの高音寄りからフラットに近づける調整をしています。
ツイーターの性能由来である耳に不快な特定周波数のピークを専用のフィルターで抑えることで、高音がややマイルドになっています。
反対に、ウーファーとミッドレンジで中音域を少し持ち上げています。
高音のブライトさを残しつつ、中音に存在感を持たせてバランスをとったチューンです。
本品より、HF回路の共振回路を構成するパーツの定数の見直しと、ミッドレンジのソフトドーム内の吸音材を増加させています。これにより、中高音の歪みをより低減するよう改善されています。
また、本品はキャビネット内の吸音材にニードルフェルトを採用し、しっかり吸音するようにしています。今までのものよりも余計な共鳴音が抑えられた落ち着いた雰囲気になっています。
不足する低音域をリアバスレフで補完できるようにしています。
中高音がソリッドな密閉型と、音に厚みが増すバスレフ型。ご利用の環境に合わせてご使用ください。
キャビネットの塗装は、自動車のホイール用のアクリル塗料を使用しています。ベースカラー→クリア塗装上塗りです。
色味は塗装前とほとんど変わっていませんが、オリジナルよりもほんのわずかに灰色がかっています。
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主な定格
・ 寸法:150W x 275H x 180D mm
・ インピーダンス:6Ω