
自宅保管の品です。大変美品ですが、古いもので経年変化はございます。ご理解頂ける方にご入札をお願い申し上げます。
勝手気儘な道を歩んできた五〇余年の過程は、母親の命を削り続けた過程だった。ヤクザの娘、ヤクザの妻、ヤクザの母として生きたグレートマザーの生い立ちから、日本一の葬式まで、宮崎学が母の全てを語る。
今年2月13日に時効が成立するグリコ・森永事件の犯人に擬せられた、突破者こと宮崎学氏。そのアウトロー的な生き方や権力に対する徹底した反骨精神が多くの読者の心をつかんでいる。それは彼の育った環境、とりわけ母親から受けた精神的影響が大きかった。本書は宮崎氏が母親について語ったもう1つの『突破者』。
宮崎氏の母親はヤクザの娘に生まれたという。宮崎氏がある事件に絡む恐喝容疑で指名手配(最終的に無罪釈放)を受けて警察に出頭した時は、狼狽することもなく、「うん、そうか……」と送り出した。借金返済のために家を売ることになっても、「カネなんて、また稼げばいいんや」と意に介さなかった。「私は自分が育った共同体を誇りに思う」と宮崎氏は言う。そう言えるのは、彼を絶対的な愛情で支えてくれた母親がいたからだろう。
宮崎氏の育った家庭は、いわゆるごく普通の家庭ではない。しかし、その愛情豊かな親子関係には郷愁さえ覚える。
第1章 母、文子の生い立ち(スラム街の少女;極道との結婚;母をグレートマザーに駆りたてたもの)
第2章 寺村組のグレートマザー(土着性溢れる共同体;アウトローを支える女たち;金は天下の回り物;度胸とハッタリの土建業;談合;神がかり的直感;アウトローのリアリズムとアンチリアリズム)
第3章 宮崎家のグレートマザー(迫力の総合教育;母を残して東京へ;別宅で死んだ父親;帰ってきた鉄砲玉;倒産;母への詫び状)
第4章 共同体崩壊の中で(グレートマザー、逝く;日本一の葬式;詫びを入れる;動物的男女関係;共同体の崩壊;幻想の中に消える子供たち)
レビューより
今年2月13日に時効が成立するグリコ・森永事件の犯人に擬せられた、突破者こと宮崎学氏。そのアウトロー的な生き方や権力に対する徹底した反骨精神が多くの読者の心をつかんでいる。それは彼の育った環境、とりわけ母親から受けた精神的影響が大きかった。本書は宮崎氏が母親について語ったもう1つの『突破者』。
宮崎氏の母親はヤクザの娘に生まれたという。宮崎氏がある事件に絡む恐喝容疑で指名手配(最終的に無罪釈放)を受けて警察に出頭した時は、狼狽することもなく、「うん、そうか……」と送り出した。借金返済のために家を売ることになっても、「カネなんて、また稼げばいいんや」と意に介さなかった。「私は自分が育った共同体を誇りに思う」と宮崎氏は言う。そう言えるのは、彼を絶対的な愛情で支えてくれた母親がいたからだろう。