版画としてはかなり大きな作品です。図柄のサイズは、およそ縦90cm、横56cm、マージンを入れると、およそ96cm、横63cm。両角氏の若き日の作品。商品の状態は悪くありませんが、左側下に、用紙の折れのような箇所があります(図版参照)。特殊な版画で、版画用紙にとても分厚い紙を使っているためかと思います。この作品の制作方法は、審査員の1人、小川正隆氏との対談で、両角氏は「版木をハンマーで叩けば、その部分はへこんで凹版になる。そこでボクは徹底的に叩く技法で版画を制作してみようと思いました。釘を使って、シナ・ベニヤの版木を叩く。釘の大小によって、さまざまな効果がでてきます」と述べている。(『第3回版画グランプリ展1972』カタログより。)両角氏のモノクロで、力強い作品世界を味わってください。きわめて特殊な木版画なので、no claim no returnでお願いします。なお、購入された方には、画像にある『第3回版画グランプリ展1972』のカタログを進呈します。