
クオードのブックシェルフ型スピーカー「11L2」です。
カラーはチェリー。
以下の整備を施しています。
・ ナット、ワッシャーの交換
・ アッテネータの調整
・ キャビネットの研磨
・ ショート線の交換
ディバイディングネットワークとバインディングポストを緊結する通電部のナットを真ちゅう製、ワッシャーを銅製に換装しています。
本機は同番ペアですが、ツイーターの出力に差があったため、片方のHPFの固定アッテネータを交換し、2台でレベルが揃うようにしています。
キャビネット表層を軽く研磨しています。
背面のバイワイヤリング対応バインディングポストの短絡線を新しいものに交換しています。(写真3枚目右下)
van den Hul製MC-OFCケーブル「Skyline」を使用しています。ソルダーレスです。
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キャビネット外観は、角部に打痕(写真4~6枚目)があります。また、ラッカー仕上げの一部に目立たない程度のクラック(7枚目)があります。
ボードの底面には擦り傷があります。(8枚目左下)
前面ネットは、片方に目立たない程度のピンホールがあります。(写真8枚目右下)
バインディングポストは、分解後薬剤で研磨してあります。
ネットワークの空芯コイルの物理的な脱落を、接着にて補修してあります。
ウーファーのエッジには、保護剤を含侵してあります。
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好評を博した前作「Lシリーズ」の後続モデルとなる、英国クオードの小型2ウェイシステム。
楽器のピアノと同じ工程で製造されたという、突板ピアノラッカーフィニッシュの美麗な外観はそのままに、ドライバー類とネットワーク設計の見直しがなされた改良機となります。
自社製ドライバーはツイーターもダイカスト製フレームとなり、新たにヒートシンクが追加されています。
ネットワークはオールフィルムコンデンサーとなっています。
前作よりもさらにクセが抑えられた、柔らかく落ち着いた音です。
整備は、2台のレベル差を埋める調整のほかは、内外ともに清掃に努めています。
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主な定格
・ 2ウェイ2スピーカー/バスレフ型
・ 寸法:190W x 310H x 243D mm
・ 重量:6.3kg
・ インピーダンス:6Ω
・ 再生周波数帯域:45Hz~28kHz
・ 出力音圧Lv:86dB