内容は言わずもがな。
ラインナップは名手揃い。
Percy Jones(B、Key【一曲のみ】 Steve Hackett/David Sylvianセッション、後にTunnels)、故John Goodsall(G/MIDI-G ex-Fire Marchants)、
Frank Katz(Ds/Per 後にTunnels)となります。
ゲストにDanny Wilding(Flute、一曲のみ)となります。
プロデュースはPercy Jones/故John Goodsallとなります。
1992年米国ニューヨーク”Granpa Studios”での制作となります。
そもそもは七十年代の世界的なクロスオーヴァー・ブームの最中、1975年かの名パーカッション奏者Morris Pertを中心として結成。
またGenesisの活動の合間に故Peter Banks(ex-Yes、Flash)を加えてのライヴ企画バンド”Zox and the Rader Boys”を結成していたPhil Collins。
前述のバンドを母体に故Peter Banksが”Empire”結成・活動に移行、
更にはGenesisの看板ヴォーカリストPeter Gabriel脱退騒動後のバンド活動空白期も加わりバンドに合流。
かの”Island”の契約を得てデビュー作の制作に臨み完成するものの思う様な成果が得られず、またレーベルの意向でお蔵入り。
活動を継続するものの主催者Morris PertがMike Oldfieldとの活動で離脱。
されど今度はGenesis等で御馴染み”Charisma”が獲得に乗り出し契約締結。
四人編成として再スタートを切ったGenesisの新作”A Trick of the Tail”制作と並行して再びデビュー作の制作に乗り出します。
今作制作後にMorris Pertが復帰となりますが、Genesisの活動多忙の為、Phil Collinsはツアー不参加。
名手Kenwood Denate(Pat Martino & Joyous Lake他)、名手Bill Bruford他を迎え、ツアーを敢行し好評を博します。
作品制作にはPhil Collinsが復帰し、本来のラインナップとしての初の作品大傑作2nd「Moroccan Roll」を制作。
Genesisでの活動多忙の為、再びPhil Collins離脱し、再びKenwood Denate等迎え、ツアーを敢行し再び好評を博す事となります。
またライヴ録音を行い、ツアー後ファン待望のライヴ盤「Livestock」を制作。
(但し、三曲がPhil Collinsのテイクとなりますが、オーヴァーダビングの可能性がございます)
好評を得ますが、Genesisがトリオ化し更なる成功を収めた事で活動が更に多忙となり、今度はPhil Collinsは完全不参加。
またプロデューサー業で多忙なRobin Lumley、加えてKenwood DenateもPat Martino & Joyous Lake参加で離脱。
(離脱とは言えどバンドには在籍しており、この辺りから編成の柔軟化が始まる感....................)
後任にPeter Robinson/Chuck Burgiを迎え、新体制にて”Masque”制作。制作後に故John Goodsallが腱鞘炎で離脱。
ゲストにMike Miller(Karizma、Chick Corea Elektric BandⅡ、The Band From Utopia、Boz Scaggs他)、Mike Clarkeを迎えツアーに勤しみます。
その後Phil Collins/Robin Lumley/故John Goodsallが復帰するものの(次作「Product」では)「よく売れる作品を!」とのレコード会社の意向で、
Peter Robinson/Mike Clarkeを残留させる形を取り、
Percy Jones/故John Goodsall,、故John Goodsall/John Giblinの実験性/ポピュラー2バンド体制で制作に臨む事となります。
2バンド2作品制作を行い、それらから一枚分に選曲し「Product」をリリースしツアーに臨むもののセールスは不振。
ツアー後バンドの双頭頭脳故John GoodsallはL.A.へ、Percy JonesはNYへ拠点を移し、事実上バンドは解散。
されど作品一枚分の契約が残り、それを解消する為に「Product」用に制作を挟み、正式に解散宣言が為される事となります。
大きな成功を収められなかったとは言え、このバンドが与えた影響は非常に大きなもの。
この日本のみならず更にはメジャーのみならずジャズ/フュージョン系名手ミュージシャンのみならず、
プログレッシヴ・ロックやHR/HM系名手ミュージシャンの愛聴盤として時代を超え聴き継がれていく事となります.....
かの名手渡辺香津美さん率いた”Kazumi Band”の大傑作二作”頭狂奸児唐眼””Ganaesia”、
かのプログレッシヴ・ロック名バンド”KENSO”に繋がる音楽性でもございます...........................
Brand X解散後故John GoodsallはL.A.で活動致しますが滞る事となり、タクシー運転手等の職を兼ねる事となります.........................
(後にかの名バンド”VOWWOW”がL.A.来訪。依頼したタクシー運転手が故John Goodsallだった模様で皆ショックを受けた模様でございますが.......)
後にBryan Adamsのツアーリハーサルに参加。その後紆余曲折を経てFire Merchantsを結成し、二作の名作を制作。
Fire Merchants解散後、Brand X再結成を目論む事となります。
Percy JonesはNYに拠点を移し音楽学校で教鞭を取りつつ、Mike Clarke/Peter Gabriel等で御馴染みShanker等と”Stone Tiger”を結成。
後期~末期にはかのBill Frisellが在籍するものの契約は得られず解散。
その”Stone Tiger”音源等のリリース等を経てJohn Goodsallの提案に乗り、Brand X再始動に動く事となります..........................
残念ながら当時の音楽シーンにはバンドに対する興味がなく、難航した末に設立したばかりのマイナーレーベルと契約。
その第一弾として制作リリースされる事となります.....................................................
七十年代当時の世界的なクロスオーヴァー・ブームの影響下ではございましたが、
Brand Xは英国ジャズ・ロック/クロスオーヴァー系中心で幾分現代音楽絡みの音楽性でございます。
されど、プログレッシヴ・ロック系のみならずHR/HM系や民族音楽系というアクの強い個性が更に融合した音楽性。
当時の世界的なクロスオーヴァー系とは一線を画す感がございます。
(プログレッシヴ・ロック絡みという事もあり)非常にスリリングで複雑な演奏・アンサンブルではございますが、細やかさが伴うもの。
案外音楽性の難解さが薄いものがミソでございます。
また当時の英国ジャズ・ロック/クロスオーヴァー・シーンやその周辺(現代音楽系)との絡みを音楽面で垣間見る感があり、非常に興味深いもの。
Percy Jonesの存在自体が肝で音楽性含め非常に個性的。
エレクトリック・ベーシストではございますが、奏法やフレーズにアップライト奏者の影響が伺えるもの。
更には当時の(Alphonso Johnson/Jaco Pastorius等)ファンク/グルーヴ等演奏者のものとは明らかに異とする感があり、
フレーズのセンスも民族音楽・前衛絡みで非常に興味深いもの。
後の異才天才名手Jonas Hellborgが登場致しますが、その演奏・音楽性の基礎となった感がございます。
また後に米国ニューヨークに登場する異才David Fiuczynski等にも強い音楽的影響を与えた感があり、非常に興味深いものでございます。
また故John Goodsallの演奏にも注目。
ジャズ/ロック~プログレッシヴ・ロック系ではございますが、明らかにHM/HR系の影響が強いもの。
後に登場する名手Scott Henderson(Tribal Tech)等々現在のハード/フュージョン系に(音楽面含め)影響を与えた感がございます。
Brand X名義とは言え、再結成と言うよりは寧ろ新生Brand Xの感がございます。
結成提唱者の名手Morris Pertも重要な役割を演じたかの名手Phil Collins、
また名手Robin Lumleyや後期参加で解散後米国で映画音楽で名を馳せていた名手Peter Robinsonらの姿がないもの。
(Robin Lumleyに関してはメンバー未公認で知られるかのアウトテイク集”Is There Anything About ?”単独制作を巡り、総スカン状態という感.........)
但し、トリオ編成とは言えど、キーボード・パートはMIDI-GやPercy Jonesにより加えられている事がミソ。
事実上のカルテット編成という感がございます。
創作の中心にあったJones/Goodsallのみ、それにトリオ編成という事で、Jones/Goodsall主観の音楽性という感。
それぞれ八十年代の米国試行錯誤期の成果を持ち込んでおり、
Percy Jonesのアート/テクノ指向面と故John Goodsallのハード/フュージョン面が反映されたものとなっております。
また八十年代のHR/HMブームを故John Goodsallが通過した感があり、それが強く反映されている楽曲も存在。
(楽曲提供からも)故John Goodsall主導という感がございますが、Jones/Goodsallの音楽性の融合ではなく、
擦り合わせで音楽個性を繋ぎ合わせたという感。
質は高いものの、過去のBrand X系統の音楽性、Jones/Goodsallそれぞれの八十年代試行錯誤期の成果を経た音楽性を
擦り合わせで纏め上げたという感がございます。
リリース後は嘗ての幻影を求めるファンとのギャップやJones/Goodsallそれぞれの音楽性の相違がネックとなり、再び分裂。
またBrand X関連作のリリースも行っていた当時のレコード会社とのビジネス問題が深刻化し、沈黙を余儀なくされる事となります...............
現在では入手が困難。この機会に是非。
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