【 五大シャトーに匹敵 】
その歴史は、創始者ルイ・ガスパールが『コス』と呼ばれていた幾つかのブドウ畑を相続したことに始まります。
革新者であり、商売の天才ガスパールは、
生産量の大部分をインドに輸出、
巨大な販売網を構築することに成功します。
インドで大成功を収め、『サンテステフのマハラジャ(偉大な王)』となり、その象徴として、
自らの醸造所にオリエンタル調のパゴダ(仏塔)を建立。
現在でも彼の造ったパゴダは、西洋風シャトーが立ち並ぶメドックにおいて、異彩を放ちます。
1855年のパリ万博では、サンテステフの頂点となり、コスの名声は一層拡大。
サンテステフは、シャトーの数こそ少ないものの、ハートのラベルでお馴染みの「カロンセギュール」や同じく偉大な「モンローズ」を有する銘醸地。
この地独特の香味と豊かさがあり、堅牢な骨太のボルドーワインが生まれます。
コスの畑は、五大シャトー「ラフィット・ロートシルト」を見下ろす丘の絶好のロケーションに位置します。
60%を占める丘の上部は、表土の砂利層が厚く水捌けが良いカベルネ・ソーヴィニヨンに最適。
そして約40%を占める粘土質の多い丘の下部には、メルロが植えられます。
コスは、サン・テステフの他のシャトーに比べ、メルロのブレンド比率が高いのが特徴。
カベルネの強い骨格とメルロの柔軟さが、コス独特の見事な調和を生み出します。
ロバート・パーカーも
『五大シャトーに限りなく近い』と、
その品質には強い太鼓判を押します。
強調された果実味を持ち、滑らかで上質なタンニン、きれいなバランスを持ち、果実味とフレッシュな酸の核を持つワインは、
とても大きな熟成ポテンシャルを秘めています。
まさに1994年のコスは、五大シャトーに匹敵するクオリティ。
例年以上に厳しい選果を行った結果、宝石のように磨かれたコスを造り上げました。
31年熟成とは、思えない程の素晴らしいコンディションであり、この先さらに美しさに磨きがかかる1本です。
幾層にも重なったベリーの香りに、花やミネラル感のヒント。華やかでアロマティックな印象です。
重みがあって力強いタンニンと、カプチーノのリッチで眩惑的な余韻が何とも言えない幸福感を与えてくれます。
華やかで卓越した味わいを存分にお愉しみいただける
サン・テステフの偉大なる王です。
1994年のボルドーは夏の天候に恵まれた当たり年。
昼夜の寒暖差がブドウに鮮度をもたらし、恵みの雨がブドウの過熟を防ぎ完熟を助け、
テロワールに祝福されたヴィンテージとなりました。
生産量こそ少ないものの
凝縮したブドウより産み出されたコスは、
五大シャトー様の品格に生き生きとした鮮度が加わった
優美なグレート・ヴィンテージです。
ブレンド比率は
カベルネ・ソーヴィニヨン60%
メルロ38%
カベルネ・フラン2%
現在は31年の熟成を遂げてマハラジャの片鱗が見えて来たところ。
30年以上の熟成を経た五大シャトーは
30〜40万円は当たり前にしますから
コンディションも抜群に良い
コスを入手する価値は極めて高く
見過ごしてはいけない1本です。
今回の出品では、グレート・ヴィンテージ1994年のボルドーを多数取り揃えました。
そちらも合わせてご覧ください。