出版社 : サンガ
アルボムッレ・スマナサーラ (著)
大澤真幸 (著)
石飛道子 (著)
藤本晃 (著)
佐藤哲朗 (著)
特集「震災と祈り」
二〇一一年三月一一日。サンガジャパン編集部は校了日ということもあり、編集者、ライター、デザイナーの声が飛び交う、にぎわった雰囲気の中にあった。
突然の地震が東京オフィスを襲ったのは、一四時四六分頃。皆で事務机の下に身を隠し、揺れをやりすごす。しかし、いつもならすぐに収束するであろう地震の揺れが、いっこうに収まる気配がない。編集部にある何台ものパソコンのモニターが、次々と机から転げ落ち、粉々に砕ける音がする。見れば、大きな横揺れのせいか、数メートルも離れた場所に落下しているテレビもあるではないか。
混乱の中、頭の中にふと、数週間前にテレビで見たニュージーランド大地震の映像が蘇る。「このまま、このオフィスもあのニュージーランドの地震で倒壊したビルのように、崩れ落ちるのでは……?」という考えが頭をよぎった頃、約六分程度も続いた地震は徐々に収まっていった。
転がり落ちたテレビを机に戻しニュースを見てみると、そこには今までに見たこともないような大災害が映し出されていた。サンガジャパン編集部は、東京と本社のある仙台オフィスに分かれているため、震源にほど近い仙台オフィスに連絡を試みるものの、まったくつながらない。電話の輻輳が生じたのと、被災地の一部で電話回線が切断されたためだ。石巻在住のスタッフも含め、ようやく仙台オフィスの全社員の無事が確認されたのは、震災から一週間も後になってのことだった。
私たちがかつて経験したことのない、このような大震災にあたり、サンガジャパン編集部は特集のテーマを、「震災と祈り」とすることにした。想像を絶する規模の死傷者、被災者を出した地震と津波。そして、これからも多くの被曝による健康障害を生み続けるであろう原発事故。このような深刻な状況に対して、果たして仏教は力を持ちえるのであろうか?
仏教の気づきの瞑想では、ありのままの現実を「観察」することを何より重んじている。本誌取材班はまず、震災発生間もない時期に被災地へと飛んだ。編集部による被災地レポートと、原発にほど近い福島の大地に根を張って生きる玄侑宗久氏へのインタビューから、被災地の苦悩を読み取ってほしい。
この東日本大震災は、日本の今後を根本的に変えてしまった。私たちは、私たちの社会と生き方を根本から見直す必要に迫られている。一方で、その甚大さゆえに震災発生後には「これは天罰である」という言説が散見された。果たして、今回の震災は天罰なのだろうか。それに対しての、歴史的な知見を踏まえた反論を島田裕巳氏と大澤真幸氏のお二人からご寄稿いただいた。
そして、私たちはまたこの震災を日本だけの問題としてとらえるのではなく、世界的な位相の中、仏教の普遍的な地平から解釈する必要があるだろう。その際、アルボムッレ・スマナサーラ長老による言葉は、獅子吼のごとく私たちの胸に深く突き刺さってくる。
本誌に寄稿してくださった数々の論者の想いは、果たして被災者の、読者の皆さんの心に何を届けたであろうか。ぜひ、ご感想をお寄せいただきたい。-
目次
巻頭グラビア
・「東日本大震災犠牲者四十九日(七七日忌)特別慰霊法要 ダライ・ラマ法王」
撮影/熊丸裕子・聡明堂 文/編集部
・「サンガが見た東日本大震災」撮影/福持英助 文/編集部
アルボムッレ・スマナサーラ
東日本大震災で被災された皆様へ
アルボムッレ・スマナサーラ
慈悲の瞑想と祈りの集い
大澤真幸
オウムから原発へ
プラユキ・ナラテボー
相手の気持ちに寄り添い「つながり(因縁)」に気づく手助けをする
玄侑宗久
生き方の問われる日々
島田裕巳
東日本大震災は天罰か?
名越康文
「変化する心」の理解と「瞬間の心」の観察
鎌仲ひとみ
目の前で子どもの命が失われていく——それを受け入れられる社会に未来はない
想田和弘
ニューヨークから観た風景
佐藤剛裕
ダライ・ラマの慈悲とチベットの大地母神
中嶌哲演
原発銀座
アルボムッレ・スマナサーラ
「落ち着き」だけが「自分のもの」になる
サンガ編集部
・傾斜
・キリスト教団体の支援活動はどのように動きだしたのか
・サンガジャパン緊急アンケート
石飛道子
菩薩のお話
藤本晃
新連載 連載第一回 仏教としての浄土真宗
佐藤哲朗
連載第六回 パーリ三蔵読破への道
システム利用料、梱包料、消費税は一切頂きません。
多少の痛み、経年変化などあります。大きな損傷はありません。美品をお求めの方は入札をご遠慮下さい。
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