
2000春夏のオリゾンティ最後期のジャケットです。
マルジェラの初期でピークドラペルのジャケットはこの一着のみだと思います。
ラペルの礼服のような大ぶりさでフォーマルな印象があり、立体的なアームホールと相まって味わい深い一着に仕上がっています。
マルタンマルジェラらしいエレガントで構築的なスクエアショルダー。
くびれの美しいウエストシェイプ。
袖先まで立体的に仕立てられた巧妙なパターンと縫製技術。
人体と洋服の絶妙なバランス感覚。
彼のフィルターを通して具現化された洋服は、美に対して哲学めいた答えを私達に投げかけてきます。マルタンのDNAは、現在でもバレンシアガのクチュールコレクションにも受け継がれており、マルタンマルジェラがデムナ・ヴァザリアにとてつもない影響を与えていたことが、双方を注視するとよく分かります。
ジャケットに使われた素材は、ヴィンテージ感ある独特な風合いのホップサック。柔らかくも透けのない生地は、背抜きとはいえ真冬を除く3シーズンの活躍が期待出来ます。
ジャケットの縫製にも見所が多く、1950年代以前の古い時代に仕立てに見られるディテールや縫製処理が盛り沢山で、量産品には到底追いつかない細部までの丁寧さは必見です。
センターベント。
背抜き。
本切羽。
肩パッド入り。
前見頃上から2番目と袖口1番下のボタンホールはダミーになります。
予備のボタンが大小ひとつずつ袖の内側は縫い付けられています。
【カラー】ブラック(画像ではチャコールグレーやネイビーのように見えますが、ブラックです。)
【素材】コットン100%
【サイズ】46
肩幅42/身幅49/着丈79/袖丈64cm
【生産国】イタリア
プライスタグなし。
状態につきましては、首周りに若干スレがあり(画像6枚目参照)、右の袖口にリペア跡があります(画像7〜8枚目参照)が、その他目立つような瑕疵はなく概ねコンディションは良好の内に入っていると思います。
その他ご不明な点がございましたら、気軽にご質問ください。