■概要
明治期に制作された薩摩焼のティートリオ(カップ、ソーサー、プレート各1点)のご紹介です。
カップ・ソーサー・プレートともに、繊細な筆致で描かれた可憐な草花が器面を埋め尽くす「百花繚乱」図が展開されており、まさに薩摩焼ならではの豪奢な世界観が表現された逸品です。
花々と鳥が舞う華やかな絵柄で、当時の輸出用に作られた高級品と推察されます。
製造年:1920年頃(推定)
製造国:日本
ブランド:薩摩焼
サイン(刻印):全ての裏面に「源山」銘あり
サイズ(約):
・カップ:口径9.5cm × 高さ5.5cm
・ソーサー:直径14.2cm × 高さ2.4cm
・プレート:直径16.5cm × 高さ1.8cm
■コンディション
ほとんど目立ちませんが、カップの内側に斑点が2か所、取っ手部分に金の剥がれが見られます。
ソーサーの裏面に茶色いシミがございますが、いずれもアンティーク品としては自然な経年変化の範疇であり、全体的には良好な状態だと思います。
ヒビや欠けはなく、展示・鑑賞用として問題ない美観です。
■魅力
繊細な線描と厚盛金彩が見事に融合した、日本美術陶磁の粋ともいえる逸品です。
牡丹や桜、紫陽花など多種の花が百花繚乱に咲き誇り、間を舞う2羽の小鳥が優雅な風景を描き出しています。
和洋折衷の装飾構成は、当時の輸出市場を意識した「ジャポニズム」様式を強く感じさせるもので、芸術性と希少性を兼ね備えたコレクション価値の高いセットです。
三点すべてに「源山」銘が入り、制作背景の確かさも魅力です。
金彩の細密な描写、黒金の縁取り模様など、技巧の高さが随所に見られます。
手に取ると、豪華絢爛な金彩と華やかな彩色が光を受けて美しくきらめき、まさに絵画を持ち上げるような感動を覚えるお品です。
この機会にぜひ、コレクションの一客としてご検討くださいませ。
■アンティーク品についてのお願い
アンティーク品については、次の点についてご了承くださいませ。
・経過年月ゆえの品質劣化(色あせや極小キズ)
・古い年代の製造による凹凸や黒点
・画像の色味はデバイスにより異なります。ご了承下さい。
・作品の魅力をお伝えするため、照明のもと撮影しております。