龍進斉こと堤朋一氏が昔手がけていた綺麗で迫力のある鉋。
二寸鉋ですがワイドサイズの二寸ですので75㎜ではなく80㎜あります。
二寸ワイドですので存在感や迫力はすばらしいです。
裏金は共裏では無く、サイズの合う物を適当に見つくろいました。
すぐに仕込んでいただけるよう裏金はオマケです。
晩年は男盛りが当たり荒々しい雰囲気の鉋ばかり造っていたようですが、槌だけで殆ど鉋の肉回しを形作ってしまう腕の良い鍛冶屋ですので昔はオーソドックスな雰囲気の鉋も楽々造っていたようです。
この鉋はまさしく自身の『龍進斉』を銘にした鉋で、磨きに飾り槌で模様を付けた背景と中央に自身の『龍進斉』の刻印が打ってあります。
中古を含め数枚持っていましたが、これが自分用に置いていたラストの一枚で、磨きでもあり非常に錆びやすく、最後まで取っておいただけあって、この鉋だけがずば抜けて状態が良い物です。
デジカメが錆を赤っぽく強調してしまいがちな事もあり、実際は肉眼では磨き地で赤っぽい感じの錆でも無いので、殆ど気にも留まらず気付いていませんでした。
今回画像で見てはじめて「何?こんな錆あったっけ?』といった感じです。
ただ裏スキ部分はこの鉋だけがほぼ完璧な状態で、鋼むき出しのピカピカではなく、製造当時のままのグレーの皮膜が残っています。
他は錆を取ったりして多少のメンテナンスをすると当然被膜が取れますので全部金属色になってしまいました。
背中の様子も実に迫力があり、切れ刃の様子もすばらしいです。
この鉋がよほど気に入ったのか、後年祖父が龍進斉銘のいろんなサイズの鉋を何枚も堤氏に直接注文し購入していましたが、その頃は男盛りがヒットしていた時代で、恐らく男盛りと同様の外観の物しか効率的に製造出来なかったようです。
中身は龍進斉、外観は男盛りといった鉋もラスト一枚を共裏付で出品していますので、両タイプを揃えるというチャンスではあります。
私はもうどのサイズも新品は持っていませんし・このサイズは新品中古ともに持っておらずラストです。
龍進斉今までハズレ無しです!