【バンダイ No.2】1/48 キングタイガー(ポルシェ砲塔型)未組立 内部再現あり
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バンダイ製の1/48スケール「ドイツ重戦車 キングタイガー(Sd.Kfz.182)」未組立キットの出品です。
本品は、ポルシェ型砲塔を搭載した初期生産型のキングタイガーを再現したもので、内部構造も精密に再現されています。
商品名
【バンダイ 1/48 キングタイガー(Sd.Kfz.182)ポルシェ砲塔型】
商品説明
ドイツ軍最強の重戦車として知られる「キングタイガー」の中でも、最初期に生産された“ポルシェ型砲塔”を搭載した仕様です。特徴的な丸みを帯びた砲塔形状やエンジンルーム、砲塔内部、トランスミッションまで再現されており、カットモデル風の展示やジオラマにも対応できる構成です。
また、同スケールの戦車兵フィギュアが4体付属しており、実戦の雰囲気を演出するのに最適です。
本キットは、バンダイ1/48ミリタリーミニチュアシリーズのNo.2として登場したもので、「IV号戦車H型(No.1)」に続く初期ラインナップの中核的存在です。
このシリーズは、かつてのモーターライズモデルとは一線を画し、「ディスプレイモデルとしてのリアリズム」を追求した新たな試みでした。
あえて“ポルシェ砲塔型”という通好みな仕様を選んで投入されたことからも、このシリーズが単なる縮小模型ではなく、構造美・内部再現・歴史考証を重視した企画意図を持っていたことが伝わります。
キット内容
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パーツランナー一式(袋入り)
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キャタピラ(ビニール製)
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デカール(数字・部隊マークなど多数)
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組立説明書(歴史解説・塗装指示含む)
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スケール:1/48
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製造:BANDAI 1996(中国製)
履帯について
ベルト式のキャタピラが付属しています。柔軟性があり、組立も比較的簡易です。
状態
未組立・未塗装。外箱に多少のスレ・経年感はありますが、内容物はすべて揃っており、ランナー袋も未開封です。
※箱絵や説明書の作例には「ツィンメリット・コーティング」が施された状態が描かれていますが、本キットの車体および砲塔にはコーティングモールドはありません。必要に応じてご自身で加工を行ってください。
発送方法
おてがる配送(ゆうパック)60サイズ予定
歴史解説
本キットが再現するキングタイガー「ポルシェ砲塔型」は、1944年初頭に登場した最初期型で、曲面を多用した砲塔形状は理論上被弾を逸らす設計でしたが、内部が狭く、生産性にも難があったため、のちに「ヘンシェル砲塔」へと移行しました。
このポルシェ型は約50輌が実戦配備され、主に第503重戦車大隊や武装SS師団の一部で運用されました。
また、当時のドイツ戦車には磁気吸着地雷に備えるため「ツィンメリット・コーティング」が施されており、ポルシェ砲塔型も工場出荷時に施工されていました。
しかし、1944年9月以降は以下の理由から施工が中止されます:
この中止の判断も、物資・人材・時間すべてが逼迫していた末期ドイツの実情を物語っています。
ひとこと
本キットが再現する「ポルシェ砲塔型」は、量産型に比べて流線型の美しさが際立つ一方、構造上の問題点も多く、戦場では「美しき欠陥機」として知られていました。
搭載された11トンもの砲塔は、電動式で旋回される設計でしたが、その動力はエンジン駆動に依存しており、エンジンが停止すると旋回できないという致命的な欠点も抱えていました。
非常時には砲手が手動でクランクを回すことも可能でしたが、実際には2人がかりでようやくゆっくりと動かせる程度。1度の旋回に全身の力を使う、まさに戦場の重労働だったと言われています。
また、砲塔内部が狭かったため、搭載できる主砲弾の数も約63発前後にとどまりました。主砲は長大な8.8cm KwK 43 L/71で、装填や運用には熟練の技術が求められました。
なお、箱正面には実車スペックとして「重量68.400トン」と記載されていますが、これは**戦闘重量(=砲弾・燃料・装備をフル搭載した状態)**を示しており、キングタイガーの圧倒的な重厚感を物語っています。70トン級の巨体を操るには、車体も乗員も限界性能で挑んでいたのです。
こうした背景を踏まえ、模型としての再現以上に「戦場の現実」を思い描きながら製作する楽しさも、ぜひ味わっていただきたい一品です。