今回ご紹介するのは、
ヴィクトリア女王即位50周年「ゴールデン・ジュビリー」を記念して、1887年に発行された銀貨です。
ぜひご覧ください。
ヴィクトリア女王は1837年、18歳の若さで即位し、その治世は後に「ヴィクトリア朝」と呼ばれる時代を築きました。
「イギリスは女王の時代に発展する」と言われる背景には、
エリザベス1世、ヴィクトリア女王、エリザベス2世と続く三人の女王の功績が挙げられます。
ヴィクトリア女王にまつわるエピソードを一つご紹介します。
女王は夫アルバート公を深く愛していましたが、彼は42歳の若さで亡くなりました。
その死を深く悲しんだ女王は、その後長く喪に服し、公式の場に姿を見せることも少なくなりました。
生涯を通じて喪服を着用し、常に黒いベールを纏い続けたことから、
後年に制作されたコインには、ベール姿の肖像が刻まれ、「ベールドヘッド」と呼ばれています。
夫への深い愛情を貫き続けた、女王の人となりがうかがえます。
一方、本コインに刻まれているのは、王冠を戴いた「ジュビリーヘッド」の肖像です。
このコインは、発行枚数173,500枚のうち、MS63のグレードを獲得した高鑑定品です。
当時のコインの中でも、現在良好な状態を保っているものは限られており、
年々その存在価値が高まっています。
ヴィクトリア女王に関連するコインは、国内外で根強い人気を誇ります。
価格の安定性からも、長くお楽しみいただけるコレクションの一つと言えるでしょう。
かつて繁栄を極めた大英帝国を象徴する一枚を、ぜひ手に取ってご覧ください。