
19世紀のフランスを代表する印刷・出版業者フィルマン・ディド兄弟社による、
大変貴重な彩色石版画(リトグラフ)が入荷いたしました。
【作品内容】
本作品は、19世紀フランスの装飾美術家、アルベール・ラシネによる名著『L'Ornement Polychrome(多色装飾)』第2シリーズ(1885年刊)に収録されたオリジナルのリトグラフです。
繊細な装飾文様と、当時最先端の印刷技術による鮮やかな発色・金彩・銀彩が特徴で、
今もなお美術・デザイン分野において高い評価を受けています。
尚、今回は余白のサイズが通常よりも小さめになっております。これはラシネの図版が1870年代から1880年代にかけて複数回印刷されており、印刷所や製本の仕様により余白を裁断することがあったためです。しかしこれによって図版の価値が下がることはありません。
【印刷情報】
印刷所:Imp. Firmin-Didot & Cie, Paris(下部に記載あり)
銘記:「...lith.」などのリトグラファー名が各プレート左下に記載されており、
オリジナルの真作であることを証明しています。
【技法】
彩色石版画(リトグラフ)
全体サイズ:約23cm x 33cm
デザインサイズ:約19.5cm x 30cm
【フィルマン・ディド兄弟社について】
フィルマン・ディド兄弟社(Firmin Didot Frres)は、19世紀フランスを代表する印刷・出版業者であり、
その高度な技術力と美的感覚により、多くの美術書や装飾図譜を手がけました。
なかでもリトグラフの精緻な描写と色彩の美しさは特筆すべきもので、現在では希少価値の高い
コレクターズアイテムとして、美術愛好家や収集家の間で高値の取引をされています。
経年による軽微なヤケや縁の黄ばみなどはありますが、このシリーズのリトグラフとしては
比較的良好な状態で、デザインも鮮やかな色彩を保っています。額装していただければ高級感のある素敵なインテリアになるかと思います。
なかなか入荷しない作品ですので、この機会にいかがでしょうか。