
ヤマハのブックシェルフ型スピーカー「NS-1000MM」です。
以下の改修を施しています。
・ 3WAYネットワーク搭載
・ 配線の引換え
・ バスレフの新設
・ ウーファーコーンの共振低減
・ バインディングポストの交換
・ キャビネットの補強
・ 吸音材の新設
・ ネジの交換
このスピーカーは一見3ウェイですが、内部のパッシブネットワークは2ウェイ構成で鳴らしています。
これを撤廃し、専用設計のPCBに3ウェイクロスオーバーを新規構築したスピーカーとなります。(写真8枚目右下)
高音域にはフィルムコンデンサを充て、直列部に東信工業製とパナソニック製を採用。
低音域は主に音響向け電解コンデンサで、ニチコン製「MUSE/ES」、エルナー製を搭載。
HFのコイルは空芯。抵抗器はすべて無誘導性です。
上記に伴い、内部配線もすべて新設しています。
背面にバスレフポートを新設しています。(写真8枚目上)
オール樹脂製ダクト。共振周波数は70Hz付近です。
栓が付属しますので、従来のように密閉型としても運用できます。
ウーファーのコーンの裏側の一部にゴムシートを張り、中音に現れる共振を低減しています。
背面のバインディングポストを、同型のもので新しくしています。
前面バッフルの脆弱部に桧材を充てて補強しています。
また、側面には桂板材を張ってあります。
内部の吸音材としてニードルフェルトを新設しています。
また、ソフトドームの内部にもフェルトを追加封入しています。
前面の六角穴キャップネジを新しくしています。
-----
キャビネット外観は、擦り傷が少なく綺麗な部類ですが、角部に打痕があります(写真7枚目)。タッチアップして目立たなくしてあります。
前面ネットは付属しません。
-----
フィルター回路を各々セパレートし専用回路とした、「真・3ウェイ」の1000MMです。
音はオリジナルの高音寄りからフラットに近づける調整をしています。
ツイーターの性能由来である耳に不快な特定周波数のピークを専用のフィルターで抑えることで、高音が若干マイルドになっています。
反対に、ウーファーとミッドレンジで中音域を少し持ち上げています。
本品から、搭載される新PCBがver.6となります。シールドのさらなる強化と、パーツレイアウトを含む回路の見直し、とりわけMd回路の改良に費やしています。
結果、ウーファーとのクロスオーバーがより自然なものとなっているほか、高音方面の伸びが改善されています。
ウーファーの振動板調整も、中音の共振が減りクロスオーバー付近の改善に一役買っています。
不足する低音域をリアバスレフで補完できるようにしています。
中高音がソリッドな密閉型と、音に厚みが増すバスレフ型。ご利用の環境に合わせてご使用ください。
-----
主な定格
・ 寸法:150W x 275H x 180D mm
・ インピーダンス:6Ω