
塩野七生著、「十字軍物語」全4巻(新潮文庫)です。状態は未使用に近く、非常に良好です。送料はクリックポストで185円です。
★内容: いまなぜ十字軍か。日本人は何を知らなければならないか。21世紀の今なお、世界情勢の多くは、キリスト教世界とイスラム世界の対決によって動いている。しかし日本は、このどれにも属していない。にもかかわらず、影響を避けることはできない状態にある。ならばこの二つの世界の、今に至るまでの一千年にもわたってつづいている対決の歴史を振り返ってみるのも、この二つの大波をかわし乗りきっていくうえでの一助になるのではないかと考えたのだった。 〈著者より〉
「わたしは常に、自分自身の想いに忠実に生きてきた。だから、他の人もそうであって当然だと思っている」(ユリウス・カエサル) これが、古代のローマ人の考えた「寛容」だった。だがその後は、当然ではない中世に入る。私はこの中世を、まず初めに『ローマ亡き後の地中海世界』と題して二冊にまとめた。キリスト教世界とイスラム世界に分れた時代を、「海賊」をキーワードにして描いてみたのだった。そして第二の試みのキーワードは「聖戦」。となれば、描き出す対象は十字軍になるしかない。今年から始まる、十字軍四部作である。『ローマ亡き後の地中海世界』でのテーマは、南ヨーロッパのキリスト教徒と北アフリカのイスラム教徒の対決にあったが、『十字軍物語』では、北ヨーロッパのキリスト教世界と中近東のイスラム世界の対決になるだろう。
そして、もしもあなたに、これらを読みつづける好奇心と忍耐があるとしたら、そのときにはあなたも考えると思う。この二つの一神教の世界に比べれば、わが日本の多神教の文明も捨てたものではないね、と。このことに納得いって初めて、われわれ日本人は、キリスト教徒とイスラム教徒の間に立っての、説得力をもつ仲介者になれるのではないかと思っている。部外者は、当事者たちの長い歴史を知って初めて、彼らの「想い」を共有しながらその調停に乗り出せるのであるから。(塩野七生)
《第1巻》 神がそれを望んでおられる: ローマ帝国が滅亡し、「暗黒」と呼ぶ者さえいる中世──。カトリ ック教会は、イエスが受難した聖地であるにもかかわらず、長くイスラム教徒の支配下にあるイェルサレムを奪還すべく、「十字軍」結成を提唱する。これに呼応した7人の諸侯たちは、それぞれの思惑を抱え、時に激しく対立しながら異国の地を進むのだが・・・。中世最大の事件、現代まで残響とどろく真相に迫る、歴史大作の開幕。
《第2巻》 イスラムの反撃: 11世紀末、第1次十字軍の奮闘により、聖都イェルサレムが占領され、中東に「十字軍国家」が成立した。しかしイスラム側の英明な領主たちの反撃を前に、キリスト教勢力は領土を失い、苦境に陥る。最後の希望を一身に集め、「癩王」と呼ばれた若きボードワン4世は、テンプル騎士団や聖ヨハネ騎士団の力を借りて総力を結集。「聖戦」を唱えるイスラムの英雄サラディンとの全面対決を迎えるのだった。
《第3巻》 獅子心王リチャード: イスラム最高の武将サラディンと、中世最大の騎士にして英国王リチャード獅子心王率いる第3次十字軍の息を呑む攻防。ヴェネツィア共和国の深謀遠慮に翻弄されるばかりの第4次十字軍。業を煮やしたカトリック教会自身が武器を手にして指揮を執った、掟破りの第5次十字軍──。知略の渦巻く中世地中海世界を舞台に、物語はハイライトへ。(『十字軍物語3』を文庫第3巻、第4巻として分冊)
《第4巻》 十字軍の黄昏: 「玉座に座った最初の近代人」と呼ばれる神聖ローマ帝国皇帝フリードリッヒ2世の巧みな外交により、イェルサレムではキリスト教徒とイスラム教徒が共存することに。しかしその平和は長続きせず、現代では「聖人」と崇められるフランス王ルイ9世が率いた二度の遠征は惨憺たる結末を迎え・・・。「神が望んだ戦争」の真の勝者は誰なのか──。
★著者、塩野七生は1937年、東京市滝野川生まれ。名前の「七生」は、7月7日生まれであることに由来。東京都立日比谷高校、学習院大学文学部哲学科卒業。父親は詩人・小学校教師の塩野筍三(1905-84)、神田神保町の古本屋から軒並み借金をするほどの読書好き。日比谷高校時代は庄司薫、古井由吉らが同級生だった。学習院大学の学生だった1960年には安保闘争に参加し、デモ隊の中に塩野もいた。1970年代にはイタリア共産党に関する文章も書いているが、後に保守派に転向している。1963年からイタリアで学び、1968年に帰国すると執筆を開始。『中央公論』掲載の「ルネサンスの女たち」でデビュー。1970年には『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』で毎日出版文化賞を受賞。同年から再びイタリアへ移り住む。ローマ名誉市民を経てイタリア人医師と結婚(後に離婚)。息子は、後に共著を書くアントニオ・シモーネ。イタリア永住権を得ており、ローマに在住。イタリア中心に、古代から近世に至る歴史小説を多数執筆。チェーザレ・ボルジアやネロ、ドミティアヌスのような血統と魅力、能力に恵まれた男性権力者、特にカエサルを支持しており、政治家としての理想像はカエサルであると公言している)。1992年から古代ローマを描く『ローマ人の物語』を年一冊のペースで執筆し、2006年に『第15巻 ローマ世界の終焉』にて完結した。現在、『文藝春秋』で巻頭エッセイ「日本人へ」を執筆中。受賞歴としてはほかに、1981年『海の都の物語』でサントリー学芸賞(思想・歴史部門)、1982年菊池寛賞、1988年『わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡』で女流文学賞、1993年『ローマ人の物語Ⅰ ローマは一日にしてならず』で新潮学芸賞、1999年に司馬遼太郎賞、2000年にイタリア共和国功労勲章(グランデ・ウッフィチャーレ章)、2005年に紫綬褒章、2007年に文化功労者 など。
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