
数年前にで新品・36万円で購入した5弦のチェロピッコロです。
一度も使用せず、ハードケースに入れたまま大切に保管していました。
製作者は不明ですが、仕上げ・木材ともに丁寧で良質な作りです。
付属品も多数あり、バロック・モダンどちらの仕様にも対応できる構成です。
付属品内容:
・バロック用ガット弦(写真のものが全てです。弦は一部切れています)
・モダン駒 ×1
・未加工バロック駒 ×2
・特注バロック用エンドソケット
・モダン用エンドピン
・特注バロックテールピース(エボニー・メイプル 各1)
・エボニー製モダン用テールピース
・ハードケース付き(収納・保管用)
状態:
未使用のまま保管していたため、傷や汚れはほとんどありません。
音出し・組み立ては未実施です。写真にてご確認ください。
注意事項:
・製作者名の刻印などは不明です。
・楽器としての音質・調整は未確認です。
・高額品のため、ノークレーム・ノーリターンでお願いします。
珍しい5弦仕様のチェロピッコロをお探しの方におすすめです。
発送はハードケースに入れ、プチプチに包んで梱包してお送りします。
以下、購入時の説明文↓
こちらの楽器は取引のある弦楽器製作者に特別に作ってもらったものです。
チェロピッコロとは胴長65cm~70cmくらいの小型のチェロで、一般的には5弦のものを指します。
なんといってもチェロピッコロがその真価を発揮するのが、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲においてです。バッハの無伴奏チェロといえば、チェロ奏者にとってはバイブルのような存在ですが、その無伴奏チェロ組曲の6番が5弦の楽器で演奏する為にかかれたものであることはあまり知られていません。
楽譜の原版には5弦楽器としか書かれておらず、実際にどの楽器の為にかかれたものであるかは議論の的となっており、近年では5弦のチェロピッコロの為だという説と共に、ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラというバイオリンのように肩にかけて弾く小型チェロの為にかかれたのではないかという説が有力です。
真相は不明なのですが、とにかく現代においては、アンナー・ビルスマや鈴木秀美などのピリオド楽器を使うチェロ奏者の間では、6番の演奏に5弦のチェロピッコロを使うことが常識となっており、ほぼ全ての著名な古楽器奏者が6番の演奏に5弦のチェロピッコロを使用しています。(クラシックの分野でチェロピッコロではなくフルサイズの5弦チェロが使われることはほとんどありません)
また、チェロピッコロはA線の上にE線があり、上4弦はバイオリンのオクターブ下になるので、技術さえあればバイオリンの曲を弾くこともできます。実際にビルスマは無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータをチェロピッコロで演奏したCDをリリースしています。
4弦のチェロに比べて音域がぐっと広がりますので、他の楽器の曲を演奏するのも面白いかもしれません。ビルスマも無伴奏フルートソナタをチェロピッコロで演奏しているようです。
非常に重要な楽器であり、かつ高い需要のあるチェロピッコロですが、残念なことに日本においても海外においても入手はほぼ不可能という状況ですので、取引のある弦楽器製作者に特注で作ってもらっています。
過去の製作者の研究に基づいて、板の厚さを3/4チェロよりも厚めに作ってもらいました。低音もよくなります。
また指板は通常よりも幅の広い特注品を使用しており、さらにバロック仕様で通常の3/4チェロより指板の長さが6cmほど短くなっております。
こちらの製作者のレベルですが、詳細写真でニスの仕上げなどを見ていただければお分かりいただけるかと思いますが、チェロピッコロであることを差し引いても、同価格の40万円程度で楽器店で販売されているドイツ製や東欧製の楽器、ピグマリウスなどの中国製のチェロなどよりも技術的に優れているかと思います。
胴長は約69cm、有効弦長は約63cmと、チェロピッコロとしては最も標準的なサイズです。(一般的なフルサイズのチェロの胴長は約76cm、有効弦長は約69cmです)
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