鋼材はBark Riverの標準と言えるCrucible社の粉末冶金鋼 CPM 3Vです。サバイバルナイフに求められる極めて高い耐衝撃性を持つ鋼材ですが、クロム含有が7.5%と低めですので使用後に水気を拭き取る、油を引く、などのお手入れが必要かと思います。
刃の研ぎ方は、Bark River社の多くのナイフ同様、いわゆるハマグリ型、Convex Glindになっています、これは刃先に欠けが生じにくい研ぎ方で、日本の一部の包丁や、スウェーデンのFalknivenなどのナイフにも採用されている刃の付け方です。
私の購入後はコピー紙をテスト的に切ったのみで、ファクトリーエッジが残っていると思います。
ハンドルは、8枚目の写真のラベルにある Mystic Maple Burlです。不思議な模様の楓の木のコブ、といったところでしょうか。木のコブは大変密度が高く硬く変形しにくいため、ナイフのハンドルによく使われるようです。出品のナイフのハンドルは、緑色系の染色がされた上で樹脂を含浸させ、ポリッシュ仕上げがされており、大変美しいものです。
実測寸法は下記になります。
刃長:約11cm
刃厚:約3.5mm(刃の付け根部分)
ハンドル長:約11cm
重さ:約152.3g
ちなみに、PuukkoというのはDeepLで翻訳するとフィンランド語で、意味は「ナイフ」です。フィンランド以外では、フィンランドで伝統的に作られてきたタイプのナイフを指してプーッコと呼ぶことが多いようです。
フィンランドの伝統的なプーッコには次のような特徴があるようです。
・固定刃
・刃の背がまっすぐ
・刃の長さは5cm~10cmくらい
・グラインド位置の高いフラットグラインド
・ヒルト(指が前に滑らないようにハンドルに付くつばのような突起)なし
・リカッソなし
・フラーがあることがある
仕様からして、野外での小動物狩猟を一番の用途に考えられているようです。ノルウェーのHelleに代表されるブッシュクラフト用のナイフも近いものがありますが、あちらはグラインドの高さがずっと低く、硬い木を相手にしても刃こぼれしにくい仕様になっています。
少し調べてみると、フィンランドでは、おそらく今でも、こういったプーッコが普通に家庭内で炊事などに使われてもいるようです。
(日本のように、どこの家庭にでも三徳包丁のような刃渡りの長めの炊事専用のナイフがある、というのは世界的には少し特殊な状況、といいう説もある)
本出品のBark RiverのPuukkoは、まっすぐなところやヒルトがないところは伝統的なフィンランドのプーッコ風ですが、グラインドがハマグリだったりリカッソがあったりと、Bark River独自のサバイバルナイフの考えが反映されているようです。
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