大駆け引きを演じれば、
候補者に不可能はない!?
時は1972年。 リチャード・ニクソンが圧 倒的勝利で再選されようという時、 初めて 正面から政治をとりあげた映画の中で、 こ こにもう1人の候補者がそのやり口を学び 始めている。
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候補者はロバート・レッドフォード。 若 く、正直で、 理想主義的な弁護士、 ビル マッケイを演じる。 どうせ勝つ見込みはな いだろうから、言いたいことを言わせると いうことで、 彼はカリフォルニア州選出の 民主党上院議員候補として駆り出された。 選挙の専門家や、 彼の選挙参謀たち誰もが 皆、 彼は勝てないと思っていた。 が、 こと はそのように運ばなかったのである。
「候補者ビル・マッケイ」 はかなり痛烈に 風刺を利かせた作品で、 ジェレミー・ラー ナーはこれにより1972年度アカデミー賞オ リジナル脚本賞を獲得した。 彼は1968年の 大統領選においてユージン・マッカーシー 候補のためにスピーチ原稿を書いており、 その経験が実際に政治に関わった者の眼と なってこの中に生かされている。
マイケル・リッチー監督 ( 「タッチダウ ン」、 「がんばれ! ベアーズ」)によって、こ の映画は世論調査員、 目まぐるしく策略を 張り巡らす選挙参謀家、 プレスエージェン
トらの歪んだ世界を、 冷めた皮肉さをもっ て鏡に映したように描いている。次第にバ ランスを失っていく候補者をレッドフォー ドが好演。 「考えがまとまらない!」 と彼は 叫び、平静さを失うまいと懸命に戦う。 選 挙のエキスパートたちは頭を横に振りなが ら、思考が必ずしも候補者に要求されるも のではないと説く
レッドフォードを脇から支えるのは マッケイを選挙に引き込んだプロのキャン ペーンマネージャー、 マービン・ルーカ スを演ずるピーター・ボイル、マッケイの 頭は働くがだらしのない広告担当ハワード・ クライン役のアレン・ガーフィールド、 公 的にマッケイが軽蔑する象徴でかつて党首 や州知事を務めた大政治家、 マッケイの父 親にベテラン俳優メルヴィン・ダグラス。 「候補者ビル・マッケイ」は鋭く核心を衝 き、且つ娯楽的要素をも持った完全な映画 と言え、マスコミによって誇大宣伝が氾濫 する現代の政治キャンペーンの狂ったあり 方に対して我々の眼を開かせてくれるもの である。
字幕スーパー・・・・・・ 菊地浩司
SUL
CANDID
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Program Content 1972 Warner Bros. Inc.
Marketed by Warner-Pioneer Corporation
* Trademark of Warner Communications Inc.
1980 Warner Home Video
Printed in Japan
カラー
約105分
WARNER HOME VIDEO