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この度出品いたしますのは、遥かメソポタミア文明にルーツを持ち、ヨーロッパで古くから愛されてきた至高の貴金属細工、「フィリグリー（Filigree）」、特に稀少な19世紀頃のロシア製「スカニ（Скань）」技法によるエナメル装飾の宝飾箱でございます。

この作品は、まるで糸のように極細に引き伸ばされた銀線（あるいは金メッキされた銀線）を、繊細なレースのように手作業で編み上げ、一つ一つの接点を約800度の高熱で溶接していくという、気の遠くなるような緻密な工程を経て生み出されています。一つの作品で何千回もの溶接作業が繰り返されるという、まさに熟練の金工師の卓越した技術と根気が凝縮された結晶です。

本作品の大きな魅力は、その繊細な線細工に加え、鮮やかな青色のエナメル（七宝）装飾が施されている点です。フィリグリーの透かし模様と、深みのあるエナメルの色彩が織りなすコントラストは、この作品に格別の豪華さと優雅さを与えています。これは、ロシアの宝飾芸術において特に高く評価される、伝統的な装飾様式を体現しています。

19世紀頃のロシアで制作されたアンティーク品として、その歴史的価値も非常に高く、当時の職人たちの美意識と技術水準を現代に伝える貴重な資料でもあります。この息をのむような繊細な仕事は、画像を拡大してご覧いただくことで、より深くご堪能いただけます。

このような高品質かつ由緒あるロシアのフィリグリー作品が市場に出回ることは稀であり、西洋アンティークや貴金属工芸品、あるいはロシア美術にご造詣の深い方にとって、まさに珠玉の逸品となることでしょう。

ぜひこの機会に、この特別な宝飾箱を貴方のコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。

サイズ:

• 径：約7.5cm × 約10.5cm
  
• 厚み：約1.5cm
  

状態:

• 経年による若干の擦れや変色はございますが、フィリグリーの破損やエナメルの大きな剥がれもなく、アンティーク品としては非常に良好な状態を保っております。
  
• 詳しい状態は、説明文下の追加画像も合わせてご確認ください。
  

付属品:

• なし（作品本体のみ）