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栄光と比例するように襲いかかる病魔との闘いの日々。たった一人の弟・石原裕次郎の光と影を秘められたエピソードで描く石原文学、最初で最後の私小説。


レビューより
石原裕次郎の内面が判る一冊
石原裕次郎の波瀾万丈の生涯を兄の視点で描写。読み易い文章で、裕次郎の侠気の有る性格に好感が持てた。兄だからこそ書けた部分も多い。私は裕次郎さんの映画を観た事が無いけど、興味深かった。男兄弟独特の関係性も、よく描かれている。

石原慎太郎の小説は初めて読みました。本を読んで小説家や芸能人の生活に驚いています。お金、祈祷などスポーツ選手同士有名人を治した整体師の話など普通の生活では考えられない不思議なことばかり書かれていた。大学生の時に高校生の奥さんを好きになり高校卒業と同時に結婚した事。弟を憐れんでいるのか慈しんでいるのか混同した。マキコ夫人の辛さも書いてあり、古き良き時代を垣間見た気がしました。

三途の河原をジープで渡ろうとしたが渡れなかったという、臨死体験の述懐や手術時の周囲の不思議な出来事など、人生というものには科学的なことだけではない何かがあるものだと考えさせられる。
　裕次郎が倒れた後についていろんなことが書かれているが、これはすごいなという物語があって、渡哲也は、裕次郎の手術後、裕次郎が回復しないときは、自分の命と引き換えで命を預かるという決意を持ち、周辺に漏らしていたという事実が書かれている。

登場する方々
石原まき子　渡哲也　五島昇　田中角栄
小佐野賢治　小林正彦　水原弘
鹿島守之助　三船敏郎　堀江謙一
永田雅一　北原三枝　水の江瀧子
津川雅彦　モンゴメリー　新田次郎
小森和子　美空ひばり　鶴田浩二
中川一郎　力道山　浜口庫之助　寺山修司
菅原洋一　座頭市　勝新太郎　石坂洋次郎
田坂具隆　井上梅次　伊藤整　江守徹
長門裕之　南田洋子　有吉佐和子
川地民夫　安岡伸好　豊島与志雄
堀田善衛ほか多数